スペース・ドッグ(2010)

ロシア初の3DCGアニメらしい。実話を元に。

●あらすじ

最初に出てきたワンコが主人公かと思いきや、そのワンコのお母ちゃんが主人公。

●感想

ロシアのアニメ映画ということで、この時期見るのもなぁ、と思ったけど見始めたので最後まで見た。

サーカス犬のベルカ(お母ちゃん犬)は手違いで街中に放り出される。そこで出会った野良犬のストレルカとネズミのレニーとしばらく行動を共にする。

そんな3匹が街中で捉えられて連れてこられたのは、野良犬の収容所かと思いきや、宇宙に行くための訓練センター。

そこで宇宙に行くための厳しい訓練を受ける。

色々話が唐突で脈絡がない感じではある。収容所に行くかも?という割にはノホホンとしてたり。

どこからどこまでが実話ベースなのか、ちょっとあまり調べる気にもならない。

理由は、実際に宇宙に行ったワンコ「ライカ」は死んでいるから。

HSP繊細傾向の私にはなんかもう悲しいよね。その事実だけで、このアニメも楽しく見れない感じはあるけど。

まぁ、なぜサーカス?という感じはありつつ。子供向けアニメなので、もう少し説明はあっても良いような気がする。

国が宇宙に連れて行く動物(野良犬)を探している、って触りはあっても良いんじゃないだろうか。

途中で、「乗り越えた数だけ強くなれる!」ってセリフが何回も出てくるけど、

うーん。ロシアの子供たちはこれを見て何を思うんだろう。

どうも、苦境を苦境と思わず正しく生きよ、と促しているようで、白々しく冷める。

訓練センターの教官もワンコな訳で、厳しい訓練を仕向ける訳だけど、なんか中途半端な感じ。しかも、内心ベルカに恋心を抱き、ベルカを宇宙に行かせないように試みる。なぜなら宇宙に行って無事に帰ってこれた犬はいないから。

結果的に宇宙に行ったベルカ、ストレルカ、ネズミのレニー&隠れて乗船した教官。

途中までスムーズに任務が進むけど、もう帰るという時になり、ストレルカの暴走により、宇宙船が軌道を外れ、その後はドタバタ劇。作中ではこのタイミングで教官がお助けマンとして登場する。

全体的に登場人物の動機の描写が薄くて、物語の流れに乗っていけない。

教官犬は苦悩しながらも、皆を死なせないために厳しく訓練していた訳でもないのに、後半で急に良いワンコになるし。

教官犬に助けられたベルカ達は、教官に厳しくされた事に感謝しちゃうし。←ここが1番冷めた。

最初と最後に出てきた、ベルカと教官犬の子供でストーリーテラー的役割のワンコも要らなかったかなぁ。という感じ。

サーカスとか、↑子供犬の部分をはぶいて、もっと主人公達の背景や心情を掘り下げても良かったような。

例えば教官は本当は優しいけど、死なせないために敢えて厳しくしてるとか、

ベルカやストレルカに実は生い立ちに共通点があって助け合うようになるとか。

まぁ作品に罪はないとしても、ロシア作品というだけでうがった見方をしてしまう。

ロシアはウクライナへの侵略行為を今すぐやめましょう。


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