もうだいぶ前から、って言うかもっとずっと前から既にそうなのかもしれないが、特にイーロンマスク氏に買収されて仕様が変わってからは、特にその傾向が顕著な気がする。
私はTwitter(X)のヘビーユーザーじゃなく、基本的には見るだけのライトユーザーなんだけど、私が初めてアカウントを作ったのはたぶん2010年前後だったと思う。(その後、何度かアカウントを削除したり新しく作ったりしているけど、そこで誰かと会話を楽しんだり人間関係を構築するような事は一度もなかった。)
あくまでも、そんなライトユーザー視点からの感想になるけど。
その頃は今ほど過激じゃなく、「バズる」なんて言葉もなく、リツイートする場合も、文頭に「RT」を付けるみたいなアナログなやり方だった。「QT」なんてのもあった気がするが、あれはなんだったか。
TL(タイムライン)も、フォローした人のツイートが流れてくるだけで、フォロー外の人のツイートが流れてくることもなかった(はず。)
じゃあどうやってフォロー外の人に辿り着くかと言えば、それがRTだったような。
フォローしているAさんが、BさんのツイートをRTする→AさんのフォロワーにBさんのツイートが流れる→そこでBさんを知る。
この場合、AさんとBさんの属性は近いことが多かったから、元々の自分の趣味(=フォローしているAさんの属性)から大きく外れることはなかった。
例えば音楽関係なら音楽関係の話、政治なら政治の話、と言う属性のまとまりがあったような気がする。
だから、今ほどの拡散力はなかったけど、TLには比較的自分の知りたい情報だけが流れてくる、という仕組みだった。
色んな情報をネタ的に紹介(RT?)するアカウントは当時からあったと思うけど、それが自分の好みに合わなければフォローしなければ良い事で、「嫌なら見るな(フォローするな)」が可能だったと思う。
その後、2011年に東日本大地震が起こり、その際には、Twitterは素早くリアルな情報を知ることに役立ったが、間違った情報が広まってしまうという問題も発生した。
私が印象深く記憶に残っているのは、やっぱり地震発生後の「福島の原発が〇〇〜」というもの。詳しい内容までは覚えていないけど「事故によってかなりの広範囲に危険が及ぶ」ような不安を煽る内容だったと思う。(もちろんこれは誤った情報だった。)
これを期に?かどうかは分からないけど、それまでの「RTした文章を消す事ができない仕様」はその後変更となり、今のリツイートの形に変わっていったわけだ。(今はリツイートが広まっても、元のツイートを削除することで、誤った情報などを消す事ができる)
さて、以前はそんな仕様だったTwitterだけど、その後、いつの間にか、「〇〇さんがいいねしました」がTLに表示されるようになる。しかもかなり頻繁に。それだけではなく「〇〇さんと〇〇さんがフォローしています」なんていうのもあり。
AさんやBさんが「意図的にリツイートしたものではない情報」までもがTLに流れてくるようになってしまったのだ。(これめちゃくちゃウザかったよね…)
Twitterの黎明期には、好きなアーティストや作家、もしくはリアルな友達?のツイートが見たくてフォローしたのに、いつのまにか、良くも悪くも、自分が望んでいない情報までも目にしなければいけない状況になった。
良い面でいえば、今まで興味がなかった新しい分野を知ることができるが、個人的にはこれがユーザーを悪い方向に導いたと思う。